■江戸末期の一幕 和宮降嫁
幕末、14代将軍 徳川家茂のもとへ孝明天皇の妹 皇女和宮が嫁いでいます。幕府と朝廷の関係強化により、幕藩体制の立て直しを図ったできごととして有名です。盛大な輿入れの様子は、時代劇などでもしばしお目にかかることができます。この貴重な歴史の舞台の一つを、下諏訪宿で味わうことができます。
■中山道 下諏訪宿
江戸時代初期に整備された五街道。また街道とともに、参勤交代で大名が泊まる本陣、脇本陣と呼ばれる旅籠、宿場町も同時に整備されました。五街道のうち、中山道、甲州道中の二つが交わる下諏訪宿。宿場町、諏訪大社の門前町としてにぎわいを見せた下諏訪宿にも本陣が置かれ、多くの諸大名が立ち寄っています。この格式高い下諏訪宿 本陣岩波家へ、1861年(文久元)皇女和宮が京都から江戸に嫁ぐ際に、宿泊しました。
■本陣岩波家
諏訪大社秋宮から徒歩数分。立派な門をくぐり、敷石を踏みしめて歩くと、ひっそりたたずむ、屋敷や土蔵が往時の面影をひっそり伝えています。皇女和宮が宿泊した折に使用した上段の間もこの一角にあります。和宮一行は、警護の諸大名も動員し数万人ともいわれています。今では静かな上段の間ですが、当時の調度品に囲まれながら貴重な歴史の1ページに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。また、中山道随一と評される名園を眺めれば、歴史の重みをより一層感じられます。
本陣 岩波家
長野県諏訪郡下諏訪町3492
TEL.0266-28-7055
【ホームページはこちら】