諏訪エリアの中でも、岡谷は明治時代から生糸の一大産地として「シルク岡谷」と呼ばれる糸の街。当時生糸は、日本国内だけでなく海外に大量に輸出されて外貨を稼ぎ、日本の近代化にも大きく貢献しました。 そんな岡谷の製糸業の歴史や作業工程を知ることができるのが、『シルクファクトおかや』の愛称で親しまれる岡谷蚕糸博物館です。平成26年8月に現在の場所に移転し、さらに見やすく楽しめるようになった館内では、『糸都岡谷物語』として岡谷が辿った製糸業の道を、江戸時代から昭和まで当時の貴重な機械を見ながら知ることができます。

平成23年に機械遺産に指定された明治時代の繰糸機８台を中心とした展示はどれも非常に見応えがあり、特に、明治5年創業当時の官営富岡製糸場で稼動し、唯一残されているフランス式繰糸機は必見です。また、この博物館には、館内に（株）宮坂製糸所が併設されており、製糸全盛期から変わらない諏訪式繰糸機や、日本古来の上州式繰糸機が実際に稼動している様子を見学できるのも大きな特徴です。白い繭から糸が繰られて行く様子を見ることは現在ではほとんどないので、とても貴重な体験です。

売店ではシルクを使った化粧品やグッズ、繰糸した後の蚕の佃煮など、他では手に入らないお土産もいっぱい。一番人気のシルクソープは細かい泡立ちが肌に優しく、観光大使の３人にも好評でした。また、併設された『まゆちゃん工房』ではまゆを使った人形作りの体験もでき、こちらも人気。企画展示コーナーでは年5回ほどシルクに関する展覧会を開催しています。

岡谷蚕糸博物館（シルクファクトおかや）
長野県岡谷市郷田1-4-8
TEL.0266-23-3489
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