2018年第一回目にご紹介するのは諏訪大社下社秋宮前に構えるこちら、「二十四節氣神楽」。御結びと季節の汁物の店です。二十四節氣とは太陰暦を使用していた時代、季節を表すために一年を二十四に等分したもの。季節の節目を示す言葉として旬を丁寧に捉え、季節の椀物を提供しています。

東京で修行を重ねた店主が日本料理の良さを伝える方法を試行錯誤し、行き着いたのが御結びと季節の汁物の組み合わせ。地元の食材を使い、保存料や化学調味料などは使わず、素材の味を生かす上質な料理を心がけています。店のコンセプトは“結ぶ”。結び昆布、御膳に添えられた水引き、地元の方や観光の方と店の人との結びつき・・・色々な意味の結びがある店でありたい、とコンセプトを大切にしています。

神楽御膳（税込900円）の御結び（おむすび）は七福味噌をベースに焼き御結びに合うように再仕込みした味噌を使用したもの、大久保醸造甘露醤油と紫歌仙をブレンドし鰹節と昆布の風味をプラスしたものの２種類。店主の手際の良い所作が見えるのもこの店の良さです。また、汁物は信州能平汁か各節氣の汁物を選ぶスタイル。丁寧に取られた出汁に地元野菜の美味しさを生かした調理は贅沢な一杯です。ぜひ一度は味わっておきたい、まさに日本料理ならではの繊細かつ優美な味わいです。

「訪れた人に思い出のワンシーンとして残るような料理を提供したい」と店主。
食事の他、こだわりのスイーツも味わえます。麹と牛乳だけで作られた『醍醐味』という名のオリジナルスイーツは砂糖や甘味料を一切使わないのに優しく伝わる甘さ。体が喜ぶ甘さってこういうことを言うんでしょうね。
ランチの営業のほか、予約制で夜の営業もあります。諏訪のおもてなしをぜひ味わってみませんか？